ALPACA実験

宇宙線到来方向の非一様性

過去の様々な観測から、宇宙線の到来方向にはわずかな非一様性があることが知られています。 主な原因はふたつ考えられます。ひとつは、電荷を持つ宇宙線が太陽系の比較的近傍の星々の間に 存在する磁場に影響を受けて発生する宇宙線の「流れ」による、というものです。 これについては、観測された宇宙線到来方向の非一様性をモデル計算などから再現することで、 太陽系近傍の星間空間磁場構造についての情報が得られます。 非一様性を作るもうひとつの原因は、太陽系の銀河系内での運動です。 雨の日に車で走っていると前方から雨粒を多く受けているように感じるのと同じように、 我々 (太陽系) がある方向に動いていると、その方向からの宇宙線が多く到来しているように観測されます。

宇宙線到来方向の非一様性

Tibet ASγグループよって観測された北天領域の宇宙線の到来方向分布マップ。 赤は宇宙線到来頻度が高い方向、青は低い方向で±0.2%程度の差がある。 白の実線は銀河面を、白の点線は天の赤道を表す。

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